Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
永井 崇之; 刀根 雅也; 勝岡 菜々子; 岡本 芳浩; 馬場 祐治*; 秋山 大輔*
Photon Factory Activity Report 2022 (インターネット), 3 Pages, 2023/00
単純組成ガラス原料に測定元素のみを添加したガラスを作製し、B同位体組成による影響を確認した。その結果、複数の原子価が存在するCeやUはその影響がほとんど認められず、ガラス原料であるSiも僅かな差に留まった。これらのことから、B同位体組成による含有元素の局所構造への影響はかなり小さいと判断する。
芝田 悟朗; Won, C.*; Kim, J.*; 野中 洋亮*; 池田 啓祐*; Wan, Y.*; 鈴木 雅弘*; 小出 常晴*; 田中 新*; Cheong, S.-W.*; et al.
Photon Factory Activity Report 2022 (インターネット), 2 Pages, 2023/00
Feをインターカレートした遷移金属ダイカルコゲナイド化合物FeTiSおよびFeTaSは、巨大な保磁力および垂直磁気異方性を示す強磁性体になることが知られている。我々は以前、FeTiSについてのX線磁気円二色性(XMCD)実験の結果から、Feの凍結していない軌道磁気モーメントが結晶場の1次摂動によって直接磁気異方性エネルギーを生むことを明らかにした。今回、FeTiSよりもさらに強い磁気異方性を示す遷移金属ダイカルコゲナイドFeTaSについて同様にXMCD実験を行い、磁気異方性の強さが何によって左右されているかを探ることを試みた。
永井 崇之; 岡本 芳浩; 馬場 祐治*; 秋山 大輔*; 有馬 立身*
Photon Factory Activity Report 2021 (インターネット), 2 Pages, 2022/00
ホウ素同位体組成によるホウケイ酸ガラス中の含有元素の化学状態や局所構造等への影響把握を目的として、BとBの組成ガラスを作製し、Si, Cr, Fe, Mo-K端, Ce-L端をXAFS測定した。評価の結果、ホウ素同位体組成によるスペクトルの差は小さく、含有元素の化学状態や局所構造等への影響もほとんど認められなかった。
宮崎 康典; 足立 純一*; 益田 遼太郎*; 下條 竜夫*; 星野 正光*
Photon Factory Activity Report 2021 (インターネット), 2 Pages, 2021/00
放射性廃棄物の減容化及び有害度低減の観点から、ガラス固化前の再処理高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイド(MA; Am, Cm)を分離回収し、高速炉や加速器駆動システムによって、安定核種や短寿命核種に変換する「分離変換」の研究・技術開発を行っている。MA分離技術では、N,N,N',N', N",N"-hexaoctylnitrilotriacetamide(以降「HONTA」という。)に注目したプロセスを検討しているが、放射線分解に係る課題(e.g.放射線分解生成物の除去や使用済抽出剤の再利用等)が多く残されている。本研究では、硝酸とのコンディショニングによる水和錯体が抽出剤の放射線分解を阻害する効果を明らかにするため、有機相に形成する[(HONTA)(HNO)(HO)n]の光電子分光実験を行い、スペクトルパターンを取得した。また、量子化学計算で構造最適化したHMNTA + HNOの状態密度スペクトルと比較し、分子軌道から、HNO付加による影響を考察した。
永井 崇之; 下山 巖; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 有馬 立身*
Photon Factory Activity Report 2019 (インターネット), 3 Pages, 2020/00
模擬HAWやガラス原料にU化合物を添加してU含有模擬廃棄物ガラスを作製し、U等の化学状態を硬X線領域のXAFS測定により評価した。その結果、U含有ガラスとU添加無ガラスのXAFS測定結果を比較し、廃棄物成分のCeの原子価がU共存により酸化する傾向を確認した。また、ラマン分光測定でガラス組成や作製条件によってSi-O構造が異なることから、軟X線領域のSiのK吸収端XAFS測定を試みた結果、Siの局所構造が組成によって僅かながら変化することを確認した。
永井 崇之; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*
Photon Factory Activity Report 2018 (インターネット), 2 Pages, 2019/00
Feを含むガラス原料を用いてウラン含有ガラス試料を作製し、UとFeの化学状態を評価した。その結果、アルゴンー酸素混合ガス掃気の酸化性雰囲気で作製した場合、Feの共存による影響はなく、6価状態でガラス中に存在することを確認した。一方、アルゴン-水素混合ガス掃気条件の還元雰囲気で作製した場合、Feが共存すると還元されたUが4価状態でガラス相に存在することを確認した。
永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*
Photon Factory Activity Report 2017, 2 Pages, 2018/00
本研究は、ホウケイ酸ガラス中に含有させたウランの化学状態を把握するため、ウラン含有ガラス試料のXAFS測定を実施した把握することを目的に実施した。アルゴン-酸素混合ガス掃気条件で溶製したホウケイ酸ガラス中のウランは、原料ガラス成分のSi/Bモル比を多少変動しても6価状態にある。また、アルゴン-水素混合ガス掃気条件の還元雰囲気で溶製したホウケイ酸ガラス中のウランが還元されるものの、一部はUOとしてガラス相から析出する可能性がある。
島田 亜佐子; 岡本 芳浩
Photon Factory Activity Report 2017, 2 Pages, 2018/00
加速器などの運転や廃止措置によって発生する放射化金属廃棄物に含まれるMo-93のインベントリ評価のために分析法を開発している。しかし、金属廃棄物の溶解液のようにFeの多い試料溶液からMoを分離する場合には、他の材質では見られなかった挙動が観測された。そこで、この原因はFeがMoの価数や錯体構造に影響を及ぼしているためであると考え、XAFSスペクトルを取得したところ、FeによりMoがMoに酸化し、MoOClになっていることを明らかにした。
岩田 景子; 高見澤 悠; 河 侑成; 岡本 芳浩; 下山 巖; 本田 充紀; 塙 悟史; 西山 裕孝
Photon Factory Activity Report 2017, 2 Pages, 2018/00
原子炉圧力容器内表面のステンレスオーバーレイクラッド直下に生じる溶接熱影響部(HAZ)は熱履歴により結晶粒径や析出物分布の異なる組織が複雑に分布し、母材とは機械的特性が異なることが知られている。本研究では、HAZ組織の特徴を調べるため炭化物分布に着目し、形成元素の一つであるMoの周辺微細構造について分析を行った。HAZ組織の狭い領域毎の構造情報を取得するため、キャピラリレンズを使用した広域X線吸収微細構造(EXAFS)によりmオーダーの領域測定を実施した。EXAFS結果からHAZ内で生成が確認されている炭化物種の一つであるMoCは粒径の小さい領域に比較的多く分布することが示唆された。
馬場 祐治; 下山 巖
Photon Factory Activity Report 2017, 3 Pages, 2018/00
固体を加熱すると表面の原子の一部がイオンとして脱離する現象は「表面電離」として知られている。本研究では、表面電離現象を塩化セシウム(CsCl)に応用した。試料に正の電位をかけて加熱すると、融点(645C)よりはるかに低い410C付近でCsイオンが脱離した。この低い脱離温度は、CsCl表面の仕事関数変化によるものであることがわかった。また表面電離現象を、Csが吸着した土壌に応用した。試料を460Cで2時間加熱すると、約13%のセシウムがCsイオンとして脱離した。以上のことから、表面電離現象を利用して土壌からCの一部を除去することができる可能性があることがわかった。
馬場 祐治; 下山 巖
Photon Factory Activity Report 2016, 2 Pages, 2017/00
土壌中におけるストロンチウム(Sr)の吸着状態を明らかにするため、層状酸化物(雲母)に吸着した非放射性Srの化学結合状態をX線光電子分光法(XPS)およびX線吸収端微細構造法(XANES)により調べた。放射性Sr-90の原子数は極めて少ないので、超微量のSrの測定を行うため、X線の全反射条件下でXPS, XANESを測定した。全反射XPSでは、1cm当たり300ベクレルのSr-90に相当する150ピコグラムまでのSrの測定が可能であった。XPSで測定したSr2p軌道のエネルギーは、吸着量の減少とともに低エネルギー側にシフトした。またXANESスペクトルにおけるSr2p Sr4d共鳴ピークのエネルギーも、吸着量の減少とともに低エネルギー側にシフトした。これらのエネルギーシフトを、点電荷モデルにより解析した結果、Srと雲母表面の化学結合は、極微量になるほどイオン結合性が強くなることを明らかにした。
永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩
Photon Factory Activity Report 2016, 2 Pages, 2017/00
本研究は、鉄リン酸ガラス原料の出発物質である酸化鉄(FeO)と正リン酸(HPO)の混合物を試料とし、鉄リン酸ガラス原料の調製過程における鉄(Fe)の原子価状態を評価するため、加熱装置を用いた放射光XAFS測定によりFe-K吸収端XANESスペクトルを観察した。本報は、放射光XAFS測定実験の状況及び得られた結果を報告する。
永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
Photon Factory Activity Report 2015, Part B, 2 Pages, 2016/00
ホウケイ酸ガラスの中性子照射による影響を調査するため、中性子照射後のガラス試料をラマン分光測定及び放射光XAFS測定により評価した。その結果、照射によってSi-O架橋構造や含有元素原子価が変化することを確認した。
山本 博之; 野島 健大; 江坂 文孝
Photon Factory Activity Report 2014, Part B, P. 112, 2015/00
シリコンを材料とする電子デバイスのうち、金属シリサイドはその有効性から幅広く研究されている。その材料表面の化学状態の分析は、優れたホモエピタキシャル膜作製の上で重要である。本研究では、MgSi単結晶を対象に、X線光電子分光法(XPS)および部分電子収量によるX線吸収分光法(XAS)を用い、非破壊で表面の深さ方向の化学状態分析を行った。その結果、Si 1s XPSスペクトルからは、SiOが表面に形成されていることが示された。また、SiOに起因するピークは観測されなかった。さらに、Si K吸収端XASスペクトルにおいてもSiO構造に起因するピークが得られた。以上の結果より、MgSiの表面にはSiO酸化層が形成されていることを明らかにした。
関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 本田 充紀; 和泉 寿範; 池浦 広美*
Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 546, 2014/00
分子配向性は有機半導体材料の様々な性能を制御する上で重要である。一般に薄膜材料は様々な方向を向いた微小配向領域の混合状態である。したがって、各微小領域の配向方向を選択して顕微分光観測できる手法の開発が望まれている。我々は、光電子顕微鏡(PEEM)法と直線偏光性をもつ放射光X線や真空紫外(VUV)光を組み合わせる装置の開発を行っている。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)導電性ポリマー薄膜を溶液法により作製した。偏光放射光励起により特定方向を向くポリマー分子鎖領域のPEEM像の観測を行うことができた。各微小領域の硫黄S 1s励起X線吸収スペクトルが得られ、微小領域におけるポリマー分子配向の情報を得ることに成功した。
池浦 広美*; 関口 哲弘
Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 518, 2014/00
積層型有機電導性分子は分子エレクトロニクスへの応用が広く期待されている。有機半導体における伝導帯の電子構造の直接的な観測が行えれば、電導メカニズムの理解が一層進むと期待される。ペンタセンに置換基を導入した誘導体分子はより良い電子性能が発揮されることが実証されている。本研究ではペンタセン誘導体の薄膜に関して、放射光を用いた角度依存X線吸収端微細構造(NEXAFS)法により表面配向効果を明らかにし 薄膜分子積層モデルを考察した。また、DVX密度汎関数法を用い、価電子帯の状態密度や軌道対称性を計算した。また内殻電子軌道から空軌道への共鳴遷移エネルギーと遷移強度を求め、X線吸収実験の結果と比較した。
山本 博之; 野島 健大; 江坂 文孝
Photon Factory Activity Report 2013, Part B, P. 227, 2014/00
本研究では、部分電子収量法をX線吸収分光法(XAS)に応用することにより、従来まで困難であった化学状態の情報を含む非破壊深さ方向プロファイリングを実現させることを目的とした。Si(100)基板上に蒸着したAu(1-10nm)を試料として用い、測定する電子エネルギーを5-50eVの範囲で変化させることによりXASスペクトルを得た。この結果、電子エネルギーの変化に対応してSi/Au比は大きく変化することを明らかにした。本手法は化学状態を含む非破壊深さプロファイリング法として有効であることが期待される。
関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 本田 充紀; Deng, J.*
Photon Factory Activity Report 2012, Part B, P. 68, 2013/00
有機半導体の表面分子配向は電子デバイスの性能向上の上で不可欠である。スピンコート法によりシリコンフタロシアニン二塩化物(SiPcCl)薄膜をグラファイト上に作製し、大気圧下で加熱(350度)を行った。角度分解X線吸収端微細構造(NEXAFS)法とXPS法により生成物薄膜の分子配向と組成を調べた。Si 1s吸収端のNEXAFSスペクトルは角度依存を示し、表面反応生成物が分子配向していることを示した。ab initio分子軌道法計算との比較により生成物は水和重合生成物(SiPcO)nに類似した構造であると推察した。
池浦 広美*; 関口 哲弘
Photon Factory Activity Report 2012, Part B, P. 118, 2013/00
ドナー有機太陽電池材料としてレジオレギュラーポリ(3-ヘキシルチオフェン)(RR-P3HT)の-積層膜を作製し、電子物性をX線吸収分光(XAFS)法により調べた。-積層RR-P3HTのX線吸収はRR-P3HTの粉末多結晶のそれに比較してS 1s LUMO吸収ピークにおいて0.3eVの低エネルギーシフトが観察された。LUMOレベルの安定化はRR-P3HTの分子凝集の-相互作用により生じることが理論的にも予測されており、エネルギー変換効率の改善に寄与する。
下山 巖; 箱田 照幸; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 平尾 法恵; Koswattage, K.
Photon Factory Activity Report 2011, Part B, p.93_1 - 93_2, 2012/00
近年、共役系炭素材料にBやN等のヘテロ原子をドーピングすることで酸素還元反応(ORR)の触媒活性機能が現れることが報告され、注目を集めている。われわれはPドーピングによる触媒活性と結合状態との相関関係を調べるため、イオンビームを用いて高配向グラファイトにPドーピングを行い、PK端NEXAFSスペクトル測定によるキャラクタリゼーションを行った。NEXAFSスペクトルはPドーピング時の試料温度により偏光依存性が大きく変化し、室温ドーピングで作成した試料よりも高温ドーピングで作製した試料に対して明瞭なグラファイト的な偏光依存性が観測された。この結果はPサイトでの局所的な立体配置がドーピング条件により異なり、高温ドーピングで作成した試料ではグラファイト的な平面構造をとるのに対し、室温ドーピングとポストアニーリングを行った試料では歪んだ平面構造が形成されたことを示唆している。われわれは偏光依存性の異なる試料に対して電気化学実験を行い、偏光依存性の大きい試料ではほとんど触媒活性が観測されなかったが、偏光依存性の小さい試料に対して触媒活性を観測した。このことはPの局所的な立体配置がORR触媒活性に影響する可能性を示唆している。